突発性難聴
突発性難聴
突発性難聴は、突然発症する原因不明の一側性の内耳性(神経)難聴です。通常、数時間から数日の間に急激に聴力が低下し、日常生活に大きな影響を与えます。早急な診断と治療が重要です。
突発性難聴の原因は完全には解明されていませんが、以下のような要因が考えられています。
突発性難聴の症状は以下の通りです。
突発性難聴は早期に治療を開始する事が重要です。発症後すぐに治療を受ける事で、聴力の回復率が高まります。
一般的な治療法はステロイド薬を使用して内耳の炎症を抑え、聴力の回復を促します。内服薬または点滴で投与される事が多いです。またステロイド鼓室内投与も有効で多くの報告があります。
内耳の血流を改善するための薬剤が処方される事があります。
精神的なストレスが突発性難聴の発症に関与している場合があるため、安静にする事やストレスを軽減する事が推奨されます。
必要に応じて、耳鳴りやめまいに対する対症療法が行われます。
高圧の酸素を吸入する事で、内耳への酸素供給を増やし、内耳の循環を改善する方法。
突発性難聴の回復に関して、おおよそ完治(1/3)、やや改善(1/3)、改善が認められないまま聴力障害(1/3)という予後になっています。早期に治療開始した場合に良好な事が多いので早めの受診が重要です。治療の効果が見られない場合でも、再発防止や症状の管理を行うために継続的なフォローアップが必要です。
突発性難聴はストレス、過労、睡眠不足などが大きな原因となり起こりうると言われております。そのため、日常生活での十分な睡眠を確保しストレスを軽減する事も予防の一つになります。また暴飲暴食やアルコールや塩分の過剰摂取なども突発性難聴の原因になる事がありますのでお気を付けてください。
治療の中心は、ステロイド内服(点滴)治療となり、循環改善薬やビタミン剤を合わせて使用します。軽症〜中等症の場合には、ステロイド内服治療、中等症〜重症の場合には、入院ステロイド点滴治療が第一選択となりますが、当クリニックでは、お仕事の都合などでなかなか1週間程度の入院が難しいという患者様のご要望にお応えし、治療前採血検査にて糖尿病やB型肝炎などの基礎疾患が否定された患者様に限り、外来ステロイド点滴治療が可能な体制(土日祝診療)を整えております。
ステロイドは副作用として血糖値を上昇させるため、糖尿病治療をされている方は、入院での厳密な血糖コントロールが必要です。この場合は入院血糖管理のできる総合病院などにご紹介させて頂きます。
鼓膜から細い針を用いて鼓膜の奥の「鼓室」にステロイドを直接注入致します。
この治療方法は、
などに行う治療方法です。当クリニックでは長年の経験からステロイド内服または点滴療法およびステロイド鼓室内投与の併用を推奨しています。