鼻・副鼻腔の病気|飯田橋みみ・はな・のどクリニック|飯田橋の耳鼻咽喉科・アレルギー科

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鼻・副鼻腔の病気

鼻・副鼻腔の病気|飯田橋みみ・はな・のどクリニック|飯田橋の耳鼻咽喉科・アレルギー科

鼻・副鼻腔の病気について

鼻は大きく鼻腔と副鼻腔からなっています。鼻の症状で病気を考えてみます。

膿性鼻汁

副鼻腔炎(急性・慢性・好酸球性)・鼻腔腫瘍など

透明な鼻水

アレルギー性鼻炎など

鼻閉

副鼻腔炎(急性・慢性・好酸球性)・アレルギー性鼻炎・肥厚性鼻炎など

くしゃみ

アレルギー性鼻炎など

後鼻漏

副鼻腔炎(急性・慢性・好酸球)・上咽頭炎など

嗅覚障害

副鼻腔炎(急性・慢性・好酸球性)・ウイルス感染・頭部外傷など

頬部痛

急性副鼻腔炎・上顎腫瘍など

鼻血

特発性(機械的な刺激)・アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎・鼻腔腫瘍など

副鼻腔炎のイラスト

急性副鼻腔炎

鼻の病気

説明

急性副鼻腔炎は、副鼻腔が炎症を起こす病気です。風邪やインフルエンザなどの上気道感染が引き金となる事が多く、ウイルスや細菌が原因となります。

症状

  • 鼻詰まり: 一側または両側の鼻閉。
  • 膿性鼻水: 黄色や緑色の粘り気のある鼻水。
  • 顔面痛・圧迫感: 鼻の周りや前頭部、頬部に痛みや圧迫感。
  • 頭痛: 前頭部の頭痛。
  • 発熱: 軽度から中程度の発熱。
  • 嗅覚障害: 嗅覚の低下。
  • 咳(せき): 夜間に多い咳嗽。

治療法

抗生物質

細菌感染が疑われる場合、抗生物質の治療が推奨されます。

鼻洗浄

生理食塩水などを用いた鼻洗浄が効果的です。

鎮痛剤

顔面痛や頭痛がある場合は、鎮痛剤が使用されます。

鼻づまり改善薬

鼻詰まりが強い場合には、鼻粘膜の腫れを抑える点鼻薬や経口薬が使用される事があります。

急性副鼻腔炎は、適切な治療を行えば数週間で回復する事が多いです。
しかし、症状が悪化したり、長引いたりする場合は、慢性副鼻腔炎に進行するリスクがあるため、早めに耳鼻咽喉科を受診する事が重要です。

慢性副鼻腔炎

説明

急性副鼻腔炎が適切に治療されなかった場合や、アレルギー性鼻炎、鼻中隔弯曲、鼻ポリープなどの基礎疾患が原因となって副鼻腔炎が持続した疾患です。

症状

  • 鼻詰まり: 両側性の鼻閉が多い。
  • 膿性鼻水: 黄色や緑色の粘り気のある鼻水。
  • 後鼻漏:鼻水がのどに回る。
  • 顔面痛・圧迫感: 顔面や額、頬部の持続的な痛みや圧迫感。
  • 嗅覚障害: 匂いが低下したり完全に失われる事。
  • 咳嗽: 慢性的に咳が出る。

治療法

薬物療法

抗生物質

抗生物質の少量長期治療が行われる事があります。

去痰薬

鼻水や痰の排出を助けるために去痰薬が処方される事があります。

抗ヒスタミン薬

アレルギーが原因の場合に用いられます。

ステロイド点鼻薬

炎症を抑えるために点鼻薬が用いられます。

保存療法

鼻洗浄

生理食塩水などで鼻腔・副鼻腔内の分泌物やアレルゲンを洗い流す事が推奨されます。

手術療法

内視鏡的副鼻腔手術

薬物療法で改善が見られない場合や、ポリープや鼻中隔弯曲が原因である場合、内視鏡を用いて副鼻腔を開放する手術が行われます。

慢性副鼻腔炎は治療に時間がかかる事が多いですが、適切な治療を続ける事で症状の改善が期待できます。

好酸球性副鼻腔炎

説明

好酸球という白血球の一種が原因となって生じる副鼻腔炎です。この病気は、通常の慢性副鼻腔炎とは異なり、喘息などのアレルギー疾患と関連しています。好酸球性副鼻腔炎は、難治性の副鼻腔炎で、国の指定難病にもなっています。好酸球性副鼻腔炎には、下記のような臨床的特徴があります。

  • 成人発症が多い(発症年齢は40歳前後が多い)
  • 喘息(アスピリン喘息含む)や中耳炎を合併する事が多い
  • 多発性の鼻茸(ポリープ)
  • 血中好酸球の増加(5%以上)
  • CT検査では両側篩骨洞中心に炎症所見を認める
  • 病理組織学的検査で鼻茸中にも好酸球が増加
  • 抗生物質の効果が低い
  • ステロイド薬が有効
  • 根治が難しい病気

症状

  • 鼻詰まり: 鼻詰まりがひどく、呼吸がしにくくなる。
  • 嗅覚障害: 嗅覚が低下したり、完全に失われたりする。
  • 鼻漏: 黄色や緑色の膿性鼻汁。
  • 顔面痛・圧迫感: 顔や頭に痛みや圧迫感。
  • 慢性的な咳: 後鼻漏が原因で、咳が持続する。
  • 喘息: 喘息を併発している。
  • 中耳炎:好酸球性中耳炎の併発。

治療法

薬物療法

ステロイド薬(点鼻薬、内服薬)が使用され、炎症を抑えます。また、抗ヒスタミン薬や抗生物質が補助的に使用される事もあります。

鼻洗浄

生理食塩水などで副鼻腔内の分泌物やアレルゲンを洗い流す事が推奨されます。

手術

薬物療法が効果を示さない場合、副鼻腔手術(内視鏡下副鼻腔手術)が検討されます。

生物学的製剤

重症例には、抗IL-5抗体製剤(デュピクセント®️)などの生物学的製剤が使用される事があります。これは、好酸球の活動を抑制する事で、炎症を軽減します。(手術後の再発症例に適応)

早期の診断と適切な治療が重要で、特に喘息を併発している場合は、専門医による治療が推奨されます。

鼻出血

説明

多くは機械的刺激(くしゃみ・鼻かみ・鼻をいじる)で発生する場合が多い。それ以外に通常の処置では止まりにくい、頻繁に起こる症候性鼻出血があります。

原因

鼻の機械的な刺激

鼻を強くかんだり、鼻粘膜に傷をつけた時。

鼻粘膜の乾燥

冬季や乾燥した環境。

血管の異常

鼻腔内の血管が異常に拡張している場合や血管が表面近くに存在する場合。

外傷

外傷により鼻骨骨折や顔面骨の骨折の時。

高血圧

高血圧の場合。

血液凝固障害

血友病やワ-ファリン・バイアスピリンなどの抗凝固薬を使用している場合。

鼻腔内の腫瘍

腫瘍が鼻腔内に存在する場合。

症状

難治性鼻血の主な症状は、以下の通りです。

  • 頻繁な鼻血: 特に何もしていなくても、頻繁に鼻血
  • 長時間続く鼻血: 通常の処置ではなかなか止まらず、長時間にわたる鼻血
  • 片側または両側の鼻からの出血: 一方の鼻孔からのみ出血する場合もあれば、両方の鼻孔から出血する鼻血
  • 再発性: 繰り返す鼻血

治療法

鼻血の治療には、原因に応じたさまざまなアプローチが取られます。

初期の処置

鼻血が出た際には、頭を前に傾けて、鼻のやわらかい部分をつまんで圧迫する事で出血を止める事ができます。
また冷やす事も効果的で、特に鼻の付け根や首の後ろを冷やす事も有効です。

薬物療法

血液凝固を促す薬や血管収縮薬の投与。

外科的治療

電気焼灼法(しょうしゃくほう)

出血している血管を焼き固める方法。

鼻腔パッキング

ガーゼ等を鼻に詰めて、物理的に出血を止める方法です。

嗅覚障害(きゅうかくしょうがい)

説明

嗅覚障害の原因は副鼻腔炎、ウイルス感染、外傷、加齢などが関与します。

原因

嗅覚障害の原因は多岐にわたりますが、以下のようなものがあります。

鼻や副鼻腔の問題

慢性鼻炎、副鼻腔炎、鼻ポリープなどが嗅覚障害を引き起こす事があります。

上気道感染症

インフルエンザなどのウイルス感染症後に嗅覚が低下する事があります。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は嗅覚消失を引き起こしました。

頭部外傷

頭部の外傷により、嗅神経が損傷し、嗅覚が障害される事があります。

神経系の疾患

アルツハイマー病やパーキンソン病など神経変性疾患の初期症状として嗅覚障害が現れる事があります。

薬剤の影響

一部の薬剤が嗅覚障害を引き起こす事があります。

加齢

加齢に伴って嗅覚が徐々に低下する事があります。

中枢神経系の病変

脳腫瘍、脳血管障害などが原因で嗅覚障害が生じる事があります。

症状

  • においがわからない: においが全く感じられない場合(嗅覚消失)や、通常よりも弱く感じる場合(嗅覚減退)があります。
  • においの認識が変わる: 本来のにおいとは異なるにおいを感じる(嗅覚異常)事があります。
  • 一部のにおいだけがわからない: 特定のにおいに対してのみ感受性が低下する事があります。

治療法

治療は原因に応じて異なりますが、以下の方法が一般的です。

原因疾患の治療

鼻や副鼻腔の炎症が原因の場合、抗ヒスタミン薬、抗生物質、ステロイド薬などを用いて治療を行います。鼻ポリープがある場合は、外科的に除去する事があります。

鼻洗浄

鼻洗浄は、鼻や副鼻腔を洗浄して炎症を軽減するのに役立ちます。

嗅覚トレーニング

嗅覚を徐々に回復させるために、特定のにおいを繰り返し嗅ぐ「嗅覚トレーニング」が推奨される事があります。

薬剤の調整

薬剤が原因と考えられる場合、医師と相談の上、薬剤の変更や中止を検討します。

予後と経過観察

嗅覚障害の予後は原因に大きく依存します。嗅覚障害が疑われる場合は、早期に医師の診察を受け、適切な治療を受ける事が推奨されます。

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